幸せを呼ぶ「幸呼来(サッコラ)」の言霊を胸に。岩手&大阪 商工会議所女性会の交流記

東日本大震災から14年。震災復興は完了したのか…。
岩手県陸前高田市への訪問は、震災後5度目を数える。
訪れるたびに景色は変貌を遂げるが、被災地に対する私たちの思いは変わらない。

大阪・北浜を離れ、奇跡の一本松で知られる陸前高田へ向かった。
伊丹から仙台へ飛び、日本三景・松島を経由する行程だ。

道中、方言まじりのガイドさんの語りに、車内は和やかな笑いに包まれた。
バスの揺れですぐ居眠りをしてしまう私だが、今回は移りゆく秋の景色を目に焼き付けた。

まず一行は「東日本大震災津波伝承館」に向かった。

東日本大震災津波伝承館にて

ここでは「つなみてんでんこ」
すなわち、自分自身の命をまず守るという先人たちの知恵を学び、
津波の真の恐ろしさを共有する。
いかに自然災害に強い社会を築くか。世界中の人に訪れてほしい場所だと思う。

伝承館から200メートルほど離れた防波堤の献花台にて、
亡くなられた方々の御霊に手を合わせ、祈りを捧げた。

隣には道の駅もあって、地元の特産物が購入できる。
オープン当時は、全国から視察に来る人々や観光客で賑わっていたが、
この日は私共「大阪商工会議所女性会」のバスのみでどこか寂しい。

続いて、女性会の仲間であるサロンドロワイヤルの前内社長が
産官学で展開している「ピーカンナッツプロジェクト」の施設を視察した。

大阪の企業が地元の若い世代の雇用対策を力強く担っている姿は、
同じ経営者として頼もしい限りだ。

津波伝承館の献花台から見た植樹した黒松

旅のハイライトは、岩手県商工会議所女性会との交流会である。
故・尾崎公子名誉会長の一声で、震災直後に義援金を贈ったことから始まったこの交流。
震災で女性会の同志32名が亡くなっている。

いつもは盛岡市に集まるそうだが、この日は
各地から2時間、3時間かけて陸前高田へ集まってくださった。

その真情がありがたい。

さらに嬉しいサプライズがあった。陸前高田市の佐々木市長が、
本来なら出張で不在のはずが、我々の到着に合わせて
かけつけて来てくださった。

市長の第一声により、交流の熱気がさらに高まった。

岩手県商工会議所女性会連合会との懇親会で挨拶する陸前高田市市長

アトラクションでは「氷上太鼓」や、盛岡の夏を彩る「盛岡さんさ踊り」を堪能した。

「さんさ踊り」のミスさんさ踊り2025の皆さま

地元・氷上太鼓連の演奏陸前高田市佐々木市長、石渡副市長が飛び入り参加!

「2025ミスさんさ踊り」の皆さんが、
一糸乱れぬ動きで笛や太鼓に合わせて舞う姿は、凛として美しい。

「サッコラ チョイワヤッセ!」
会場に響き渡るかけ声と演舞、魂をゆさぶる氷上太鼓に
心からの元気をいただいた。

「サッコラ」を漢字で書くと「幸呼来」。
文字通り“幸せを呼ぶ”という意味である。

岩手の女性会の皆さまにありがとう!感謝の気持ちでいっぱいです。

酒造会社・酔仙の震災資料から

翌日は、震災の猛威から再興を遂げた酒造メーカー「酔仙」へ。
全壊した工場の鉄骨の端に津波で打揚げられた酒樽がまるで
「がんばれよ!」と言っているかのようだ。
その光景を再起の糧とし、高台へ移転して再興を果たした姿には
頭が下がるばかり。

大船渡市会議長の説明で山林火災の現場

続いて、大船渡市の山林火災跡も視察した。
海風と山風が火を煽り、鎮火まで40日を要したという事実は、
防災の難しさを突きつける。

最後に伺った大船渡商工会議所会頭・米谷氏の講話は、
南海トラフ地震を見据えたBCP(事業継続計画)対策
このお話には身の引き締まる思いがした。

大船渡商工会議所 米谷会頭の講話

「サッコラ チョイワヤッセ!」の掛け声を追い風に。
幸せを呼ぶ知恵と元気をいただいた2日間。

岩手の皆さま、誠にありがとうございました。